アドインのインストーラを作成する

アドインプロジェクトの変更

インストーラを作成したアドインプロジェクトを開きます。ここではMyPowerPointAddInプロジェクトとします。

[1]http://code.msdn.microsoft.com/VSTO3MSI/Release/ProjectReleases.aspx?ReleaseId=729

リンク[1]からVSTO v3 Deployment Whitepaper downloads.zipをダウンロードします。

ダウンロードファイルの

VSTO v3 Deployment Whitepaper downloads\samples\CS\3. Inclusion list\VSTO v3 Deployment Demo\InclusionListCustomActions\TrustInstaller.cs

をMyPowerPointAddInプロジェクトに追加します。また、

System.Configuration.Install
Microsoft.VisualStudio.Tools.Office.Runtime.v9.0

の2つのアセンブリを追加します。


TrustInstaller.cs内のRSA_PublicKeyの値を変更する必要があります。
そのためにMyPowerPointAddIn.dll.manifestを開き、<RSAKeyValuegt;から</RSAKeyValue>までをコピーします。
TrustInstaller.cs内のRSA_PublicKeyの値をコピーした値に置き換えます。
最後にビルドして、アドインプロジェクトの変更は終了です。

セットアッププロジェクトの新規作成

インストールしたいアドインプロジェクトと同じソリューションにセットアッププロジェクトを作成すると、インストーラの作成が正しく行われないことがあります。
念のため新規ソリューションでセットアッププロジェクトを作成します。MyPowerPointAddInSetupとしました。

インストールするファイルの指定


アプリケーションフォルダにアドインプロジェクトの作成物を追加します。

レジストリの設定

レジストリエディタで

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\PowerPoint\AddIns\<プロジェクト名>

のキーを追加します。

Description,FriendlyNameという文字列値を追加し、アドイン名を指定します。
LoadBehaviorというDWORD値を追加し3を指定します。
Manifestという文字列値を追加し[TARGETDIR]<.vstoファイル名>|vstolocalを指定します。

今回のMyPowerPointAddInでは以下のように設定しました。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\PowerPoint\AddIns\MyPowerPointAddIn

Description  : MyPowerPointAddIn
FriendlyName : MyPowerPointAddIn
LoadBehavior : 3
Manifest     : [TARGETDIR]MyPowerPointAddIn.vsto|vstolocal

必須コンポーネントの追加

プロジェクトのプロパティダイアログから、[必須コンポーネント]を選択します。そしてVisual Studio Tools for The Office system 3.0 Runtimeにチェックを入れます。

カスタム動作の指定

カスタム動作エディタを開き、インストールの項目にMyPowerPointAddIn.dllを追加します。そしてCustomActionDataプロパティを以下のように指定します。

/deploymentManifestLocation="[TARGETDIR]<.vstoファイル名>"

確定、ロールバック、アンインストールの項目にもMyPowerPointAddIn.dllを追加します。CustomActionDataプロパティは空のままにしておきます。

ビルド

完成。MyPowerPointAddInSetup.msiというインストーラが作成されます。
アンインストールには以下の2つの方法が利用できます。

  • インストーラから削除する。
  • [プログラムの追加と削除]から削除する。